「湘南」と聞くと、青い海、江の島、サーフィン、鎌倉や葉山散策といったイメージを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
湘南エリアは神奈川県の南側に位置します。
けれども「湘南って、どこからどこまでなの?」と聞かれると、はっきり答えるのはなかなか難しいものです。
この記事ではそんな「湘南はどこ?」の疑問に答えたいと思います。
行政としての湘南
行政的に言えば「湘南は5市3町」を指しています。
神奈川県には「湘南地域県政総合センター」という出先機関があります。
ここが管轄するエリアを行政上の「湘南」としており、5市3町が対象となります。
(実は湘南とい地名はありません)
- 平塚市
- 藤沢市
- 茅ヶ崎市
- 秦野市
- 伊勢原市
- 寒川町
- 大磯町
- 二宮町
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/ph7/cnt/f7631/general/shonan.html
湘南エリアについて/神奈川県のホームページより
湘南ナンバーから考える
次は車のナンバーから湘南を考えてみましょう。
国土交通省のHPに神奈川のナンバーの種類が記載されています。
湘南ナンバー
(湘南自動車検査登録事務所)
平塚市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、
秦野市、伊勢原市、南足柄市、
高座郡寒川町、中郡大磯町、二宮町、
足柄上郡中井町、大井町、松田町、山北町、
開成町、足柄下郡箱根町、真鶴町、湯河原町
横浜ナンバー
(神奈川運輸支局)
横浜市、横須賀市、鎌倉市、三浦市、
逗子市、三浦郡葉山町
このようになっており、葉山や逗子は横浜ナンバーとなっています。
国土交通省/神奈川県のナンバーの種類より
一般的な「湘南」のイメージ
神奈川県の南側「海のある街」=「湘南」としてイメージされている方が多いのではないでしょうか。
「湘南」という言葉はブランドとして定着しており海やサーフィン、海のそばの暮らしの象徴として広がっているように思います。
実際に、海のイメージを持つ鎌倉市や逗子市の車のナンバーは「湘南ナンバー」ではなく、横浜ナンバーに分類されていますが「海のある街」としての雰囲気から「湘南」と認識されることがよくあります。
このことから、「湘南」は使われ方によって二通りに分けられるのかなと考えます。
- 行政上の湘南 → 平塚市・藤沢市・茅ヶ崎市・秦野市・伊勢原市・寒川町・大磯町・二宮町(5市3町)
- 湘南というブランドやイメージ → 鎌倉市・逗子市・葉山町も含み、海のある街として捉えている。
湘南の名の由来
では、なぜ?湘南という名がついたのでしょうか。
これには諸説あるようです。
- 鴫立庵(大磯町)の石碑説
鴫立庵の脇にある石碑には「著盡湘南清絶地」と刻まれています。
この碑文が「湘南」という呼び名の広まりのきっかけとされ、大磯は「湘南発祥の地」とも紹介されている。 - 中国・湖南省の地名に由来する説
中国湖南省の「湘江」の南部を「湘南」と呼ぶことから、それに倣って日本でもこの地に「湘南」の名が使われたという説。 - 古文献に登場していた説
室町時代や江戸時代の文献に「湘南」という表現がすでに見られることから、鴫立庵の石碑より古くから使われていた可能性があるという説。
いずれにしても、美しい自然や素晴らしい景観を讃える言葉として「湘南」は定着し
現在では海のある街や文化を象徴する言葉となっているように思います。
湘南はどこ?のまとめ
「湘南」はどこか?と聞かれたら?二通りに分けられるということがわかりました。
- 行政上の湘南 → 平塚市・藤沢市・茅ヶ崎市・秦野市・伊勢原市・寒川町・大磯町・二宮町(5市3町)
- 湘南というブランドやイメージ → 鎌倉市・逗子市・葉山町も含み、海のある街として捉えている。
境界もなく地名がなくても「湘南」という言葉は海や自然、文化的な暮らしを想像させる特別なブランドとして、多くの人々に親しまれているのは間違いありません。
