湘南エリアは、子育てファミリーにとって理想的な移住先として常に人気を集めています。
とはいえ湘南といっても広い。湘南に住むならどこが良いのか?子育てファミリーにとってどのエリアがおすすめなのか?知りたい。
この記事では、湘南移住を考える子育てファミリーに、実際に湘南エリアに住み、地元の生活事情に詳しいファイナンシャル・プランナーが、湘南の人気エリを「都心へのアクセス」「不動産価格」「子育て/教育環境の良さ」「利便性」の4つのポイントに分けて紹介します。
ぜひ、皆さんにとって最適な街を見つけるヒントになったら嬉しいです。
湘南の人気エリアを徹底比較!
子育てファミリーにおすすめの人気エリアを4つのポイントに絞って紹介します。
都心へのアクセスの比較
毎日の通勤・通学の快適性は、移住の満足度を大きく左右する重要なポイントです。
- 藤沢市(東海道線/湘南新宿ライン/特急湘南・小田急線・江ノ電・湘南モノレール)
- メリット: アクセス速度は最速クラス(横浜駅まで約20分/東京駅まで46分)小田急線ロマンスカー(特急料金)利用で新宿まで座って移動可能(約60分)、JR線の特急湘南は平日の朝限定で全席指定なので時間が合えばぜひ利用したい。
- デメリット: JR東海道線の上り(都心方面)は混雑が激しく、ラッシュ時の座席確保は困難。
- 鎌倉・逗子(横須賀線/湘南新宿ライン)
- メリット: 逗子駅は始発駅であり、朝のラッシュ時でも座れる可能性が最も高い。(横浜駅まで約30分/東京駅まで約55分)
- デメリット: 鎌倉駅周辺は観光客が多く、GWや夏休み期間は江ノ電が混雑しやすい。
- 平塚市(東海道線/湘南新宿ライン/特急湘南)
- メリット: 始発列車や折り返し列車が多く、座席を確保できるチャンスが高い(横浜駅まで約30分/東京駅まで約60分)平日の朝限定で全席指定の特急湘南もあり。
- デメリット: 都心までの所要時間が逗子駅とほぼ変わらない。夏の平塚七夕祭りなど観光シーズンは大変混雑する。
不動産価格の比較
湘南エリア内でも不動産価格はエリアによって大きく異なるため予算に合わせたエリア選びが重要です。
- 高価格帯
- 鎌倉市: 鎌倉駅周辺、海側の七里ヶ浜や鎌倉山の高級住宅街。
- 藤沢市南部(辻堂駅・鵠沼・片瀬山): 辻堂の再開発エリア、海近の鵠沼エリア、山側の片瀬山は利便性や昔からのブランドがあり高額である。
- 茅ヶ崎南部の一部(海側):東海岸などは昔からの茅ヶ崎ブランドの街。
- 逗子市:逗子海岸近辺や御用邸のある葉山町の一部、披露山庭園住宅地は高級住宅街のため高価価格エリア。
- 中〜低価格帯
- 藤沢市北部: 藤沢駅より北部は価格が落ち着く。
- 鎌倉市:大船駅周辺は鎌倉の中では利便性もよくバランスが良い価格。
- 茅ヶ崎市: 海側は高めだが、内陸部では比較的バランスの取れた価格帯。
- 平塚市: 物件価格が最も手頃で、予算を抑えつつ広い住居を探すファミリーに最適。
- 秦野市、伊勢原市、大磯町、二宮町、寒川町:平塚よりも手頃な価格が多い。鎌倉、藤沢に比べるとかなり価格が落ち着くエリア。
子育て環境の比較
子育て環境の特徴を比較してみます。
- 鎌倉市の特徴:歴史的な寺社や豊かな自然(海や山)が身近にあり、子どもは身近に生きた歴史文化と五感を刺激する環境で学べます。また、日本を代表する観光地でもあるので老舗も多く、センスの良いカフェやお店も充実しています。上質なライフスタイルと地域コミュニティに支えられたおしゃれで安心な子育てが可能です。
- 藤沢市の特徴:大型商業施設(テラスモール湘南、湘南モールフィルなど)が充実し、ベビーカー入店やおむつ替え設備も整っているため、子育てファミリーにとって子連れで外出しやすい環境です。広大な公園も複数あり、日常の買い物やレジャーのバランスが良く、遊び場に困りません。また、南側には江の島や鵠沼海岸が位置し、海や自然に触れる機会が多く、のびのびとした子育てができます。
- 茅ヶ崎市の特徴:サザンビーチちがさきや里山公園など、海と緑の豊かな自然に恵まれ、子どもが日常的にのびのびと外遊びや自然体験を通じて感性を育める環境です。ホノルル市・郡と姉妹都市でもあり、サーフィン文化やアロハスピリットを感じることができる街なので健康的でおしゃれな湘南ライフの中で子育てができます。また北側には商業施設も多く、藤沢市にも隣接するため車があれば買い物も便利。
- 平塚市の特徴:は、湘南平(高麗山公園)でのハイキングや相模川の広大な河川敷などの自然が特徴です。レモンガススタジアム平塚や平塚総合体育館もあり、Jリーグ湘南ベルマーレ拠点でも大相撲(高砂部屋の夏合宿)もあります。さらに、湘南ひらつか七夕まつりを通じて地域文化に触れられるほか、ららぽーと湘南平塚やアウトレット湘南など大型商業施設が充実し子育てファミリーには穏やかでとても住みやすい街です。
- 逗子市/葉山町の特徴:逗子海岸でのウィンドサーフィンや葉山町の葉山マリーナでのヨット体験、葉山アルプスでのハイキング、磯遊び、シュノーケリング、釣りなど海と山、両方の多様で質の高い自然教育が可能です。
塾や習い事の比較
子育てファミリーにとって子どもの習い事は重要ですよね。塾やスイミングスクール、音楽教室などの特徴を簡単にまとめました。その街の特徴がよく現れていると思います。
選択肢の豊富さと利便性
湘南では、藤沢市がダントツで優れており、目的やレベルに応じた教室を最も選びやすい環境です。あとは大船、辻堂、平塚エリアが充実しています。
地域密着型(個人指導者)
鎌倉・逗子・葉山は、大手よりは個人経営でハイレベルな指導者(音大出身など)が運営する教室が多く、アットホームな印象です。
商業施設との連携
平塚市や茅ヶ崎市は、大型商業施設内に教室があることが多く、買い物ついでに送迎しやすい利便性があります。
湘南の人気エリアのデメリットは?
人気エリアにもデメリットと感じることもあります。後悔のない移住ができるようにしっかり確認しておきましょう。
津波・水害・土砂災害のリスク
- 海近や山側の物件は自然豊で魅力的ですが、災害のハザードエリアに該当する地域があります。また、海が近いということは川も近くにありますので水害にも要注意です。物件選びの際は、必ずハザードマップを確認してください。
観光客の混雑や物価
湘南エリアには有名な観光地も多いです。特に夏の週末や連休は、駅周辺や主要道路の混雑、江ノ電の満員状態が日常のストレスとなりがちです。また、観光地価格として物価が高くなりやすいので家計への影響も、、、。
不動産価格の高さ
神奈川県の中では湘南の人気エリアや高級住宅街は不動産価格が高くなる傾向があります。
無理な住宅ローンは家計を圧迫します。検討エリアの価格帯が自分の予算と合致しているかを冷静に判断する必要があります。
車と自転車の生活
湘南エリアは自然が多く豊かである分、車での移動も多くなります。
平地では自転車を利用する人も多いですが山側だと電動自転車は必須です。高齢になれば、自転車も自動車も利用できないケースもイメージしておくと良いでしょう。(老後に住み替えを検討される方も)
また、茅ヶ崎と藤沢の南部は道が狭く、大きな車はすれ違いに一苦労する箇所もあります。
友人はそれが嫌で平塚に引越を決めました(平塚は道路が広く運転しやすいです)
こちらの記事でも紹介していますので参考にしてください。
あなたの家族にとって最適な湘南の街は?
湘南移住は何を最優先するか?がとても重要です。
【教育環境と文化的な刺激を優先】
- 最適なエリア: 鎌倉・逗子
- 許容すべきデメリット: 圧倒的な不動産価格の高さと、観光客による混雑・渋滞。
【アクセス速度と高い利便性を優先】
- 最適なエリア: 藤沢市
- 許容すべきデメリット: 辻堂・鵠沼エリアの不動産価格の高さ、公立小のマンモス校の懸念。
【通勤の快適さとコスパを優先】
- 最適なエリア: 平塚市
- 許容すべきデメリット: 車中心の生活と藤沢、鎌倉、逗子に比べると華やかさに欠ける
【自然に囲まれ静かに暮らしたい】
- 最適なエリア: 秦野市、伊勢原市、大磯町、二宮町、寒川町
- 許容すべきデメリット: 都心へのアクセスの悪さ
湘南エリアに住みたいがどのエリアが自分たちに合っているのかわからない。マイホーム購入の予算はどのぐらいが良いのか?それぞれの家庭にあった課題を洗い出し家族の優先事項をまずは確認し、自分たちにあった最適な街を一緒に見つけましょう!
