「マイホームにするか、賃貸のまま暮らすか?」
結婚や子どもが生まれると、多くの家庭が一度は悩むテーマですよね。
家族が増えると、部屋が手狭になったり、近くに公園や学校がある場所に住みたくなったり。
そんな中で、マイホームを買うか、賃貸を続けるかは、家計にも将来の暮らしにも大きく影響します。
でも実際のところ、「どっちが良い?」という単純な答えはありません。大切なのは、“自分たち家族がどんな暮らしをしたいか”です。
私は実際に子育てをしながら、賃貸に暮らした期間とマイホームを購入して暮らした期間の両方を経験しています。
そのリアルな経験を踏まえつつ、FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から、どちらがどんな家庭に向いているのかをやさしく整理してみました。
マイホームのメリットとデメリット
マイホームのメリット
- 家族の思い出が積み重なる「自分たちの家」が持てる
- 住宅ローンを完済すれば家賃がかからない
- リフォームやインテリアを自由に楽しめる
- 庭に木を植えることができる
- ご近所さんや町内会などの繋がりが深い
マイホームを持つ一番の魅力は、「自分の家」という安心感です。
子どもの成長を感じながら、壁に身長を記したり、庭で家庭菜園をしたり、記念樹を植えたり、
家族の思い出が積み重なっていくのは、何にも代えがたい喜びです。
また、住宅ローンを完済すれば、老後は家賃の負担がなくなります。住む家があるは老後は特に大きな心のゆとりとなるでしょう。
マイホームのデメリット
- 初期費用が大きくかかること
- 固定資産税や修繕費がかかる
- 転勤や転職時の柔軟性が低い
- 売却や住み替えには時間とコストがかかる
一方で、マイホームには「動かせないリスク」もあります。たとえば転勤が決まってもすぐには引っ越せなかったり、子どもが学校に慣れた頃に環境を変えるのが難しかったり。
さらに、外壁や給湯器の修繕など、10年、20年単位でまとまった出費があることも。
マイホームを持つ=一生のお金の計画を立てることでもあります。
賃貸のメリットとデメリット
賃貸のメリット
- 転勤や家族構成の変化に合わせて住み替えやすい
- 修繕やメンテナンスは大家さん負担(例外あり)
- 初期費用を抑えて暮らしをスタートできる
賃貸の魅力は、なんといっても「自由度の高さ」
子どもの成長に合わせて広い部屋に移ったり、職場や学校に近い場所へ住み替えたりも簡単です。
また、家のトラブルが起きたときも、修繕費は基本的に大家さん負担。
メンテナンスコストを気にせず暮らせるのは、忙しい子育て世代にとってありがたいポイントです。
賃貸のデメリット
- 家賃を払い続けても資産にならない
- 間取りや設備を自由に変えられない
- 子どもの成長で手狭になりやすい
「同じ家賃を払うなら、買った方がいいのでは?」
そんな声もよく聞きますが、無理にマイホームを買ってローンに追われるより、身軽さを重視して賃貸を選ぶのも立派な選択です。
ライフスタイルが変わりやすい子育て期だからこそ、住まいの柔軟性は大きなメリットになることもあります。
マイホームと賃貸、どっちが良い?FPとしての答え
「結局、マイホームと賃貸、どっちが良いの?」
この質問をよくいただきます。
結論から言うとどっちが良いかどうか?は自分たち家族がどんな暮らしをしたいか?家族のライフプラン次第です。
- 同じ地域で長く暮らしたい → マイホーム向き
- 転勤や転職の可能性がある → 賃貸向き
- 教育資金を優先したい → 頭金を貯めながら様子を見る
例えば、私自身も賃貸物件に住みながら貯蓄をし、マイホーム資金と教育費の見通しがたってからマイホームを購入しました。
FPの立場から見ると、住宅費にいくら使うかよりも、何のために今、その家に住むのかを明確にすることが大切です。
結論:その家に住む目的を明確に
マイホームも賃貸も、それぞれに良さがあります。自分たち家族がどんな暮らしをしたいか?が住まい選びには重要です。正解はひとつではなく、「今の自分たちに合っているかどうか」が大事です。環境が変化すればその答えも変わってきます。
『今の自分たちに合っているかどうか』『これからどのような人生を描いているか』を明確にすることで後悔のない住まい選びの選択ができるようになります。
